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中国の国安法・2026年最新のデジタル統制強化で香港サーバーはどのような影響を受けるのか?

2020年9月27日

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中国で「香港国家安全維持法(国安法)」が2020年6月30日に施行されました。国安法のもとでは、ユーザーの機密データを危険にさらすリスクが高まっています。中国の国安法施行から近年のさらなる法整備で香港サーバーが受ける影響と対策について、お伝えしていきます。

施行前の状況は?

これまで香港は、中国で制定された一国二制度のもとで、中国国内とは違った形で政治を行ってきました。香港には行政管理件や立法権、司法権が享有されているため、香港は国際社会から信頼されていたのは事実。もちろんインターネットも中国とは異なる法によって運用されており、多数の企業が香港にサーバーを設置していました。

中国でサービスを展開する多くのVPN事業者もまた香港にシステムを設置し、VPNを利用した安全性の高い通信をしたい顧客や、中国当局によって国外からの通信が遮断されているWebサイトにアクセスしたい顧客へVPNサービスを提供していました。

今回の香港国家安全維持法の制定に伴い、一部のVPNプロバイダーは香港のサーバーを停止する動きをみせています。国家安全法の下では、要求に応じてユーザーデータを当局に引き渡す必要があり、機密データの内容を当局に知られる可能性があるからです。

中国の香港国家安全維持法施行に続き、近年のさらなる法整備の強化で、香港サーバーはどのような影響を受けるのでしょうか?

香港国家安全維持法とは

香港は一国二制度のもとで返還後も自治を行っており、中国は香港を窓口に世界から資金を取り込んで一気に成長してきました。共産党の指導がいきわたる中国とは違い、香港は資本主義社会。企業活動の自由や言論の自由、司法の独立などが認められていました。

そんな中、中国政府が香港の統制を強める「香港国家安全維持法(国安法)」が2020年6月30日に施行。香港に治安維持機関を新設し、反中的な言動や過激な抗議活動の取り締まりを強めています。国安法は香港の他の法律より優先されるため、香港の従来の法律は国安法によって押さえつけられてしまいました。

さらに事態は進んでおり、2024年3月には基本法第23条に基づく「国家安全条例」が可決。そして2026年3月23日には国安法の実施規則が新たに改正されました。これにより、警察の捜査時にスマホやパソコンのパスワード・解読手段の提供を拒否した場合、最長1年の拘禁刑および最高10万香港ドルの罰金が科されるという、非常に厳しいデジタル統制が敷かれています。この規定は現地在住者だけでなく、観光客や空港のトランジット(乗り継ぎ)客にも適用されるため、国際的な懸念が広がっています。

国安法執行機関は、場合によっては令状なしで電子デバイスを検索する権限も持つため、法に違反するコンテンツの削除を事業者に要求できます。また、サーバー内に格納されている機密データでも、求めがあれば引き渡す義務が課せられています。

香港国家安全維持法のもとで中国から香港サーバーを使うデメリットとは

国安法の下では、事業者はユーザーデータを当局に引き渡さなければなりません。中国当局にユーザーデータを引き渡すことによって、ユーザーの機密データを危険にさらすことになります

このデメリットを受け、TwitterやGoogleなど、世界でサービスを展開している企業が香港とのデータのやり取りを次々と停止しています。VPN事業者においても、多数の企業が香港に配置しているサーバーを次々と停止。重ねて、個人を特定できる情報を香港のサーバーに置かないよう、各社徹底しています。

香港のサーバーを稼働させ続ける方針を示した企業でも、香港地域を危険度の高い区域に指定し、プライバシー保護の動きを強めているのが現状です。

一方で、NordVPNなど、香港のサービス提供に対する問合せが増えたことによりサーバーを増強している企業もあります。

香港サーバーを使い続けるためにどうしたらいいの?

今後も香港にあるVPNを使いたいなら、香港にサーバーを置いている事業者を使い続けざるを得ないでしょう。ProtonVPNやSurfShark、NordVPN、ExpressVPNなどは引き続き香港サーバーの稼働を続けると表明しています。

ただし、各社の対応には技術的な変化があります。法的なリスク(物理サーバーが現地当局に押収されるリスク)を回避するため、ExpressVPNやSurfsharkなどの多くの大手プロバイダーは、物理的な機材を香港に置くのをやめ、「仮想サーバー(バーチャルロケーション)」へと切り替えました。これは、物理的なサーバー本体はシンガポールなどの安全な別の国に置き、技術的に香港のIPアドレスを付与する仕組みです。これによって、データが香港現地で物理的に押収されるリスクを極限まで排除しています。

しかし、依然としてProtonVPNをはじめ各社、香港のサーバーを介した「機密コンテンツまたは通信の処理」は推奨しないとしているので、注意が必要です。他のVPN事業者も、今後サービスの対応を変えてくる可能性が大いにあります。

香港でVPN事業者を使いたい場合は、今後の中国の動き、またその中国の動きに対する各社の動きも注視しておくことが重要です。

知らない間にサービスの方針が変更となっており、中国に機密データを引き渡す必要性が生じてしまった場合には、企業の信頼を失うばかりでなく、ユーザーにも危害が及ぶ可能性を孕んでいます。とりわけ個人利用以外で香港サーバーを利用される方は自社の機密データを中国に引き渡すことになる可能性がある為、必要がなければ香港以外のサーバー利用をお勧めします

VPNの香港サーバーを使用して政治的な発言、民主的な発言をした中国ユーザーがIPをトラッキングされて逮捕されたというケースも報告が上がっています。個人で使用する場合はSNSなどで政治的な発言は避けてご利用下さい。べすとVPNではオンラインゲームの利用や、ジオブロック(地域制限)の解除以外では香港サーバーの使用をお勧めしていません。

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