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インドで59個のモバイルアプリを禁止 - インターネット規制強化へ

インドの電子情報技術省は2020年6月29日に国家の安全に関わる問題として、59個の中国資本アプリの禁止を発表しました。

どんな理由で禁止に?

主な根拠は2000年に施行された情報技術法第69A条に抵触している事が理由との事です。69A条の概要は次のようになっています。

69Aコンピュータリソースを介した情報へのパブリックアクセスをブロックするための指示を発行する権限。

  1. 中央政府またはこれに代わって特別に承認されたその役員のいずれかが、インドの主権と完全性、インドの防衛、国家の安全のために、そうすることが必要または好都合であると確信している場合、外国または公序良俗との友好関係、または上記に関連する認識可能な犯罪の委員会への扇動を防止するために、書面で記録する理由により、サブ機関(2)の規定に従う場合があります。政府または仲介者が公共のアクセスを遮断したり、任意のコンピューターリソースで生成、送信、受信、保存、またはホストされた情報を公共のアクセスを遮断したりすること。
  2. 公衆によるアクセスのブロックが実行される可能性のある手順および安全対策は、規定されたものとする。
  3. (1)に基づいて発行された指示に従わない仲介者は、7年に及ぶ可能性のある期間の懲役に処せられ、罰金を科されるものとします。

特定の中国アプリが不正にデータを国外のサーバーへ転送していたり、盗用している事で、国民のセキュリティやプライバシーが損なわれている事や、この問題で国民からクレームが上がっている事を根拠としています。

またこれらのデータがマイニングやデータ分析などに利用される可能性がありインドの主権に影響を与えるという事も理由の一つとして挙げられて
います。

現時点では、この禁止措置が具体的にどのように施行されるか言及していません。

どのアプリ禁止対象?

公表では59のアプリが禁止される事が発表されています。Baidu, Tencent (QQ, WeChat), TikTok, Xiaomiなど大手企業のアプリがずらりと並んでいます。

india-ban-list-59-mobile-app

2億人を超えるインドユーザーをかかえるTicTockもこの規制に反応しています。

公式ホームページでも声明を出しています。

参考A message to our employees in India

インドではXiaomi, vivo, OPPOなどの中国メーカーのスマホが市場の70%近くを締めていたり、テンセントやアリババなどは子会社を設立したりとインドで大規模な投資を行ってきています。今回の禁止処置の影響は大きくなるようです。

どのような方法で規制が行われるか?

Apple, Googleなどへインドリージョンのユーザーがこれらのアプリをダウンロード出来ないよう削除するよう要請しているようです。

その他の規制方法について具体的な方法は不明ですが、現地のインターネットサービスプロバイダーと協力して行われる事は確実だと思われます。
規制の方法としては下記の方法が取られると予想されます。

  • アプリの削除
  • DNSポイズニング
  • IPアクセス拒否

基本的にVPNが禁止されていなければ、VPNによってこれらの問題は回避可能です。規制方法については下記の記事を参照して下さい。

中国でVPNがなんで必要なの?グレートファイアウォールとは?分かりやすく説明します!

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今後インドでもVPNの需要が高まる可能性があります。インターネットが分断されていき、世界はどのような方向に向かうのでしょうか。

 

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