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5 Eyes・14 Eyesとは?VPNの運営国で何が変わるか

2017年7月5日

Alexas_Fotos / Pixabay

VPNサービスを検索していると度々見かける「5-Eyes」という単語。
VPNプロバイダーを選ぶ時に参考にして欲しい情報です。
一体どういう意味なんでしょうか?

簡潔に言えば、「スパイした通信情報を共有するための協定」です。

「5-Eyes」の起源

始まりは古く、1946年にアメリカとイギリスが結んだUKUSA協定(United Kingdom – United States of America Agreement)がベースとなっています。
この協定は通信諜報、通信をスパイしてその情報を2カ国で共有するという内容でした。
その後オーストラリア、カナダ、ニュージーランドが加盟して、計五カ国での協定が結ばれ、「5-Eyes」と呼ぶようになりました。

エシュロン

この通信諜報を支えるのが「エシュロン」と呼ばれるシステムで、携帯や固定電話、電子メール、データ通信等あらゆるデータを傍受可能だと言われています。エドワード・スノーデンの告発文章にも言及されており、無線情報だけでなく有線情報も傍受可能なようです。
現在協定国の諜報機関はこのエシュロンを通じて、諜報した通信情報を共有しているとの事です。
とりわけこのエシュロンプログラムの主導を行っているのがNSA=アメリカ国家安全保障局(アメリカの諜報機関)で、アメリカの法律は、国外の通信を監視することへの制約が比較的少ないとされています。
アメリカのVPNプロバイダーを避けるべき主な理由がここにあります。

9-Eyes, 14-Eyes, 41-Eyesとは?

アメリカの法律が主に制限しているのは自国民の監視だとされます。そのため他国と協定を結び、互いに集めた通信情報を共有することで、監視の範囲を広げてきたと考えられています。
例えば、デンマークは協定に加盟し、NSAがデンマークのシステムに出入りする事を可能にして、双方共にスパイ情報の共有を可能にしました。
下記が、それぞれの協定の加盟国になります。

5-Eyes アメリカ、イギリス、カナダ、オーストラリア、ニュージーランド
9-Eyes デンマーク、フランス、オランダ、ノルウェー
14-Eyes ドイツ、ベルギー、イタリア、スペイン、スウェーデン
41-Eyes オーストリア、チェコ、ギリシア、ハンガリー、アイスランド、日本、ルクセンブルク、ポーランド、ポルトガル、韓国、スイス、トルコ

*41-Eyesは協力国なのでこれらの国がNSAの情報を参照出来るか否か、どれほど情報提供しているかは不明

サーバーはあらゆる情報が出入りする場所であり、通信傍受の際に重要なウェイトを占めています。
犯罪に関わる事を行っていなければ気に病むことはありませんが、自分が通信した情報全てが収集されているのは気持ちのいい事ではありません。
出来る限り5-Eyes, 9-Eyes, 14-Eyes加盟国のVPNプロバイダーを避ける事をオススメします。

どの国のVPNプロバイダーなら安心して使えるの?

かつては、エドワード・スノーデンの亡命先の候補として上がった香港が、法的に通信データを保持する義務がないため安全と言われていました。

しかし、近年の状況は一変しました。香港国家安全維持法(国安法)やそれに続く法改正の施行により、中国政府の強い権限が香港のインターネット空間にも直接及ぶようになっています。警察による通信データの押収やプロバイダーへの情報開示・削除命令が可能になったため、香港はもはや「プライバシーの安全地帯」とは言えなくなっています。

かつて本記事で紹介していた12VPN(現在は「12vpx」にリブランドされています)は、独自のShadowsocksプロトコル等を用いて「中国のネット規制の壁を突破するツール」としては現在も現地で非常に高い接続安定性を誇っています。しかし、純粋に「政府の干渉を受けない法的管轄で匿名性を守る」というプライバシー保護の観点から言えば、香港拠点であるリスクを慎重に考慮する必要があります。

参照12VPN レビュー

そのため、べすとVPNでオススメしている、ExpressVPN, NordVPNはそれぞれ5-Eyes, 9-Eyes, 14-Eyes, 41-Eyesの協定外の所在地で運営しています。

ExpressVPN

ExpressVPNはイギリス領ヴァージン諸島で運営しています。直接確認を取った所、BVI(ヴァージン諸島) の法で守られているので協定の影響を受けないとの事でした。
今まで第三国、機関からログ開示の要請を受けた事もなく、通信データを記録していないので渡すことは出来ないとの事です。

参照ExpressVPN レビュー

NordVPN

NordVPNはパナマに所在地があります。アメリカと複雑な関係にありますが、現在アメリカが手を引いて独立しているので比較的安全と言えるでしょう。

参照NordVPN レビュー

この通信スパイネットワークの主導を握っているのはアメリカです。
管理人の私感では、出来る限りアメリカに所在地のあるVPNプロバイダーは避けた方が無難です。

主要VPNの運営国とアライアンスの早見

ここまでの協定を、実際のVPN選びに当てはめると次のようになります。
運営国は、各社が公式サイトのプライバシーポリシー・利用規約・会社案内で示している運営会社の所在国です。

サービス 運営国 該当アライアンス
ExpressVPN 英領ヴァージン諸島 5/9/14-Eyesには入らない
NordVPN パナマ 5/9/14-Eyesには入らない
PureVPN 英領ヴァージン諸島 5/9/14-Eyesには入らない
CyberGhost ルーマニア 5/9/14-Eyesには入らない
ProtonVPN スイス 5/9/14-Eyesには入らない
Surfshark オランダ 9-Eyes
IPVanish アメリカ 5-Eyes

なお、スイス(ProtonVPN)は、上の41-Eyesの一覧に含まれる国です。

NordVPNの公式ヘルプによると、親会社のNord Securityはオランダに拠点を置いています。

ExpressVPNの最終的な親会社は英国のKape Technologies PLCですが、ExpressVPNは利用者の個人データを管理・保管するのは自社で、親会社ではないとプライバシーポリシーに明記しています。

英領ヴァージン諸島はイギリスの海外領土ですが、ExpressVPNは同諸島の法律の下で運営していると公表しています。
PureVPNの運営会社も、同じく英領ヴァージン諸島に登記された住所を公開しています。

表の「運営国」は会社の所在国で、サーバーを置いている国とは別物です。
ログの扱いには、運営会社の国の法律と、接続先サーバーがある国の法律の両方が関わってきます。

中国から使う場合、運営国はあくまでログの扱いの目安です。
GFWを越えて繋がるか、速度が出るかは、どの経路で国外へ出るかという回線の作りに大きく左右されます。
この違いは香港サーバーと専用回線の速度の関係を比べた記事で詳しく整理しています。

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